2006年確認会 ライスロッヂ大潟・黒瀬農舎
[ 2006年09月11日 黒瀬農舎 ]
ライスロッヂ大潟・黒瀬農舎(秋田県大潟村)
訪問者:加藤慎吾、須佐武美、清水淳一、牧下圭貴
8月30日に訪問しました。新潟から秋田まで、いずれの産地でも稲の揃いはよく、今年は安定した収量が望めそうです。
ライスロッヂ大潟では、今年から栽培計画・報告の書式を少し変え、より分かりやすく、書き入れやすく工夫をしました。
大潟村では長年、大潟村を取り巻く八郎湖の残存湖の水質悪化が問題になっています。残存湖には秋田県各地の川が注ぎ込んでおり、
その生活排水や大潟村の生活排水が流れるため、富栄養化がすすみ、アオコの発生などが見られるからです。そこで、メンバーの中には、
馬場目川の上流部にブナを植える会の中心的存在として秋田県の森を再生する活動を続けるなどの地道な取り組みをしています。今回は、
大潟村水道水検討委員会が設置した水質浄化のテスト(緩速ろ過装置)を見せていただきました。土壌、
微生物などを活用して水質を浄化しようというテストです。これがうまくいけば、富栄養化の進行を止めることができるかも知れません。

※確認会では、ほ場だけ確認した方もいますが、ここではお会いした方だけを掲載します。
(桜井義忠さん)


無農薬、除草剤1回の減農薬であきたこまちを栽培しています。無農薬は連続10年以上の田んぼですが、ヒエを極力抑えるために、
田植え後できるだけ早く機械除草に入るようしているそうです。また深水管理や田んぼを平らにすることでの抑草にも心がけています。
機械除草機を3回入れ、手取りも欠かせません。来年のために今年種を残さないように、と、
収穫後の秋になってから田んぼに残っているコナギを手で取り除いています。
大潟村は、入植当時からしばらくはイヌビエが多かったのですが、最近はふつうのヒエが増えたようです。
収穫は、9月25日頃からを予定しています。
(花塚昭さん)

無農薬と除草剤1回の減農薬栽培であきたこまちを栽培しています。大潟村では田んぼの面積が広く、
ひとり15町歩以上の田んぼを栽培しています。そのため、無農薬栽培での除草は誰にとっても大きな課題です。花塚さんは、代かきを3回、
ていねいに行うことでまず、草の種の量を減らし、その後、機械除草3回、人手を入れての除草を2回おこなっています。今年は、
イネミズゾウムシが少しだけでました。春先に風が吹いて隅の方に浮いた稲わらなどが寄ったため、そこについたのではないかと花塚さん。
それでも今のところ大きな被害ではないとのことです。また、今年はイナゴが少ないとの感じも受けています。ただ、
今小さなイナゴがたくさん見られるので、イナゴも稲同様遅れて育ったのかも知れません。昨年は、好天に恵まれて良質な米がとれました。
今年も昨年並みになるのではないかと期待がもたれます。
(桑原秀夫さん)

無農薬と除草剤1回の減農薬栽培であきたこまちを栽培しています。毎年稲わらを全量田んぼに戻し、
今年は試験的に元肥の有機肥料を使わない無肥料栽培にも取り組んでいます。その理由は、「環境負荷を下げる」ことです。桑原さんは、
メンバーの中でも環境保全の意識が高く、有機農業でも肥料の入れすぎは、水で流れて、化学肥料同様に河川などの富栄養化につながると考え、
稲の健康な育成を行いながら肥料を減らす方法を考えています。もともと、大潟村は、かつての湖底であり、土壌は豊かで、
過去の肥料の蓄積もあってある程度無肥料でも栽培は可能だと考えられています。
同様に、代かきの水も入れすぎず、排水を減らす工夫もしています。そうして、田植え後には深水管理で草を抑えるなど「知力」
で栽培していきたいとのことです。
ところで、田んぼにテグスが張り巡らされていましたが、これはノガモよけです。ノガモが入ってきて稲を食べるからです。
大潟村にも動物が増えてきて、サギ、ネズミ、ザリガニなど、稲や田んぼにとってはやっかいな動物もいて、知恵比べが続いています。
(黒瀬正さん)


無農薬と除草剤1回の減農薬栽培であきたこまちを栽培しています。無農薬栽培田では、近年、ヒエだけでなく、コナギ、
マツバイなどの草も増えており、除草に人手がずいぶんとかかっています。他のメンバーも同じですが、
カメムシなどの害虫の発生源にならないよう畦はていねいに何度も刈り、
カメムシが稲に移らないよう穂が出る2週間前から穂が出て20日後までは刈らないようにしています。それでも、
カメムシが多少出るのはやむを得ないことです。
カメムシが稲につくと、米粒に小さな黒い点が残ります。一般の流通では、1000粒に3粒以上あれば、等級が下がって、
とても安く扱われます。無農薬・減農薬の栽培を続けていて、全量を理解ある団体や消費者に引き取ってもらえればいいのですが、
余ったときなど一般の流通に回す際、味がよく、栽培方法もしっかりしているのに、黒い点があるだけで値段が自動的に切り下げられてしまい、
経営的に影響を受けます。根本的に、米の検査制度や格付け制度の仕組みが変わらない限り、この点は変わりません。この点を、
黒瀬さんは危惧しています。
GM FREE ZONEの取り組みに対しては、グループで取り組むため、大きなオリジナルの看板をつくりました。確認会に合わせて、
看板を立てています。黒瀬さんと桑原さんがそれぞれ、田んぼ、作業小屋に立て、出来具合を見て、
他のメンバーにも同じ看板を立ててもらうよう提案しています。次回訪問時には、あちこちに、
GM FREE ZONEの看板が立っていることでしょう。
(福田清一さん)

除草剤1回の減農薬栽培であきたこまちを栽培しています。福田さんは田んぼの畦畔を広くとることで、畦畔も機械で除草しやすくしています。
ていねいに畦畔を除草して虫対策につとめています。もともと、大潟村の田んぼの中でも周囲に木などが少ない場所で、
カメムシが少ないところですが、4、5年前からアメリカザリガニが多くなり、田んぼに穴を開けてしまいます。
するめを使っておびき寄せて捕獲するなど、対策に乗り出しています。
(阿部淳さん)


無農薬と除草剤1回の減農薬栽培であきたこまちを栽培しています。また、古代米の餅米アサムラサキも栽培しています。
街路樹や排水路の草むらに近い田んぼで、毎年イナゴがたくさんいます。また、田んぼの中にまでヨシが少し入ります。無農薬田の草対策は、
田植えして1週間後には機械除草機を入れて、草の芽を叩くことからはじまります。
毎年、阿部さんの田んぼを見たところで確認会は終わりですが、その後も、生産者同士、機械や肥料、
作柄などについて様々な意見交換が1時間以上続きました。
2006年確認会 山本開拓農場
[ 2006年09月11日 山本開拓農場 ]
山本開拓農場(秋田県三種町)
訪問者:加藤慎吾、須佐武美、清水淳一、牧下圭貴
8月29日に訪問しました。山本開拓農場の土橋敏郎さんは、あきたこまち、キヨニシキを無農薬、減農薬(除草剤1回) で栽培しています。無農薬は紙マルチ栽培で、5年目となります。実は土橋さんは、この春に作業中の事故で左手に怪我をしてしまい、 春の作業がずいぶんと遅れてしまいました。さらに、春先の悪天候によって田んぼがぬかるんで、 紙マルチでの田植えの際に紙と土の圧着がよくなく、はじめてヒエが出てしまいました。作業や天候による生長の遅れがあったにもかかわらず、 8月になっての好天で今のところ5~6日遅れ程度までに回復しています。稲の揃いはよく、昨年出ていたイネコウジも見あたりません。 カメムシ対策として7月10日に畦の草刈りを止め、ここ数日から草刈りを再開したそうです。「今年は、雨が降ってもスコールのような感じで、 今までにはない降り方となっている」と土橋さん。今は手の怪我のリハビリを続けながらも、 田んぼに出て草刈りや畑作の収穫などに忙しい毎日です。



2006年確認会 遊農くらぶ
[ 2006年09月11日 遊農くらぶ ]
遊農くらぶ(山形県遊佐町)
訪問者:橋本明子、牧下圭貴
8月28日に訪問しました。鳥海山の麓、遊佐町も8月に好天が続き、 それまでの天候不順による遅れがここにきて回復しているようです。畑作は、8月になって雨が降っておらず、そろそろ雨が欲しいところですが、 平年の稲は3、4日遅れまで回復しています。
※確認会では、ほ場だけ確認した方もいますが、ここではお会いした方だけを掲載します。
(尾形修一郎さん、なつさん)
無農薬のコシヒカリと除草剤1回のひとめぼれを栽培しています。無農薬のコシヒカリは、 マガモを入れて除草しますが、
毎年最初の数日は夜通しつきっきりで田んぼにいます。鳥海山の麓だけあって、ハクビシン、タヌキ、 キツネなど、
まだちいさなマガモを狙う動物が多いからです。さらに、最近はトンビも増えたといいます。 今年はマガモが少しかたまってしまい、
その場所で稲がつぶされたそうです。元肥は、秋に入れ、1回耕起しておきます。 春に代かきして田植えです。
ヒエ取りにはほとんどはいらずにすんでいるとのことです。
近隣の農薬飛散防止についてうかがったところ、ラジコンヘリによる防除が中心になり、
その際には飛散防止をするよう指導がされているとのことでした。
(土門忠男さん、正昭さん)


ひとめぼれ、ササニシキ、コシヒカリを、無農薬または除草剤1回の減農薬栽培しています。 無農薬栽培は機械除草が中心ですが、
それだけでは抑草できないため、手取り除草が中心になります。今日はヒエ取りの真っ最中で、 軽トラックいっぱいにヒエが積まれていました。
ヒエ取りは、10日以上続きます。
ヒエを除くと、稲のできは順調です。
(高橋修二さん、 せつ子さん)

牛の肥育を営んでいる高橋さんのところでは、 牛ふんともみ殻を合わせた良質のたい肥が副産物として生産され、人気を博しています。
山手の方にある高橋さんの田んぼは、 7月までずいぶん遅れ気味でしたが、水を落とさずにいたところ生育が進んで、
8月20日頃には穂が出そろったといいます。 稲姿も揃っていて、作柄が期待されます。
2006年確認会 庄内協同ファーム
[ 2006年09月11日 庄内協同ファーム ]
庄内協同ファーム(山形県鶴岡市、庄内町、三川町)
訪問者:橋本明子、牧下圭貴
8月27日(日)に訪問しました。8月に入って雨がなく、
連日の35度を超える暑さで稲はすっかり回復していました。庄内協同ファームでは、近年枝豆(茶豆)の栽培が盛んで、
いくつかの品種で収穫時期をずらしていますが、今年の天候不順でちょうど時期が揃ってしまい、
枝豆を栽培しているメンバーはこの日も収穫作業に追われながら、時間をあけて田んぼで待ってくれました。
庄内協同ファームは、今年から栽培管理台帳を作りかえ、今まで以上に書き入れやすく、分かりやすい書式を作っています。台帳を見れば、
それぞれのほ場の栽培状況がひとめでわかります。
庄内協同ファームでは、今年の春、メンバーが生産する地区の農協に対して、ポジティブリスト制度の施行に伴う対応についての要望書を出し、
飛散防止対策や、地域での生産者同士のトラブル防止について配慮を行うよう申し入れをしています。
申し入れを受けた農協はいずれも飛散防止についての緩衝地設定や枝豆の収穫予定日を書き入れた目印旗の設置、
注意場所表示図面作成などを行っています。その上で、庄内協同ファームは赤い目印旗を立てて、飛散防止の注意喚起をしています。
※確認会では、ほ場だけを見て回った方もありますが、ここではお会いした方だけ掲載します。
(工藤広幸さん、祐生さん 庄内町)
ササニシキ、ひとめぼれを除草剤1回の減農薬栽培しています。
除草剤では抑えきれないヒエについては手取り作業で入っているとのこと。今回は、
息子の祐生さんも一緒に参加してほ場を回りました。祐生さんは、農業2年目で工藤さんのきのこ栽培を担当しています。
例年であれば、この地域は、ひとめぼれが最初に出穂して、その後、はえぬきが出穂しますが、今年はこれが逆転し、
ひとめぼれの方が遅く出穂しました。穂が揃ったのは、お盆明けだったそうです。
工藤さんは、年々人から頼まれての受託栽培面積が増えており、田んぼだけで合計14ヘクタールまでになっています。
減反分は大豆をやめて加工米にすることで田んぼは米中心の作付けとしています。
(富樫英治さん 庄内町)
ひとめぼれ、はえぬきを栽培しています。除草剤1回の減農薬栽培と無農薬栽培で合計7町に、
そのほか委託栽培の米や大豆、花などで合計18町歩の栽培をしています。娘さんのお連れ合いの高橋さんが、
専業で農業に入っており、力強い後継者となっています。無農薬栽培は機械除草で3回は機械除草を入れています。
若い労働力があるからできることです。稲は、きれいに揃っていました。
(阿部正雄さん 庄内町)
ひとめぼれを無農薬栽培と除草剤1回の減農薬栽培しています。無農薬栽培は、アイガモと機械除
草の併用で、機械除草は2回入っています。アイガモは、2.5反に30羽を入れています。今年のできごととして、
例年以上に稲をかじるネズミが多く、欠株が多く見られます。これは、阿部さんだけでなく、周囲の生産者も同じで、
春先から見られていて、場所によっては、大きな穴のように欠株ができています。
それを除くと、今はきれいに揃っています。
(石垣憲一さん、忠彦さん 庄内町)
ひとめぼれを無農薬栽培・有機栽培しています。紙マルチ栽培と、とろとろ層づくりに機械除草の2
通りを行っており紙マルチ栽培で何年も続けるとヒエが増えてくる欠点をおぎなおうとしています。この日は、
憲一さんに変わって息子の忠彦さんが案内してくれました。とろとろ層のほうは、
不耕起で春先に水を入れてとろとろにして抑草します。紙マルチは、親子3人で1週間ヒエ取りをしたとのことです。
忠彦さんは専業2年目に入り、作業の流れが分かってきて次第に農業が楽しくなってきたと言っています。
(芳賀修一さん 三川町)
紙マルチ栽培の餅米栽培田を訪問しました。紙マルチ4年目ですがヒエはほとんどありません。
しかし、コナギがすきまから出ているとのことです。昨年までイネミズゾウムシが増加傾向にありましたが、
今年は春先寒かったことから被害がなかったとのことでした。
芳賀さんの車には、GM FREE ZONE のシールが大きく貼られていました。

(皆川裕一さん 三川町)
庄内協同ファームの加工品のひとつである米おこしの生産者で、原料の米(ひとめぼれ)
も自分で有機栽培しています。アイガモを使っていて3反で30羽を入れています。アイガモは5年目になり、リース方式で、
田んぼから上げたら返却しています。機械除草も1回、手取り除草も何回か入っています。
(菅原孝明さん 三川町)
手作業でのひえとり真っ最中に訪問しました。ひとめぼれを中心に、
有機栽培と除草剤1回の減農薬栽培をしています。有機栽培は、アイガモと紙マルチのふたとおりをしていて、
紙マルチは4年目でヒエが増えてきたためアイガモと農法を交代します。アイガモは、3反で40羽、約1カ月入れます。
アイガモを入れると、アイガモの糞による肥料効果もあるため、アイガモ田んぼの方ができが良く、
紙マルチでは初期の地温が下がるため遅れるという傾向にあります。昨年お話しをうかがったとき、
カラスによるアイガモの被害やアイガモが動かなくなるなどの問題がありましたが、
近隣の送電用鉄塔に用意されていた人工巣を撤去してもらうことでカラスが近くにいなくなり、その被害はなくなったそうです。
ここ数日、乾いた風が吹き、イモチの心配はないだろうとのことでした。
(五十嵐良一さん 鶴岡市)
庄内協同ファーム米部会長の五十嵐さんは、
昨年に引き続き安定した収量が見込めそうです。有機栽培と除草剤1回の減農薬栽培です。品種も、コシヒカリ、はえぬき、
ひとめぼれ、でわのもちを栽培しています。有機の紙マルチほ場は、前作を有機の枝豆にすることでヒエの発生を抑えています。
無肥料栽培ですが、みごとに実っていました。アイガモによる抑草をしている田んぼもあります。
(小野寺仁志さん 鶴岡市)
前作に枝豆や黒豆を栽培し、田畑転換することで草を減らし、また、
米の栽培では無肥料ではえぬきを栽培、減農薬栽培です。
農薬の飛散防止については、この地域では枝豆などの収穫期を明示して、隣接水田では粉剤などではなく、粒剤を使用するよう求められ、
そのための補助も出ているとのことでした。
(富樫俊悦さん 鶴岡市)
コシヒカリのアイガモによる有機栽培や、ひとめぼれの減農薬栽培などに取り組んでいます。
元肥を秋に入れ、水を張って冬期湛水にして、ヒエを抑草するなどの技術にも挑戦しており、ニームや木酢、
ヒノキの抽出エキスなどでカメムシの忌避など、化学農薬に頼らない稲作りについても工夫をしています。
庄内協同ファームの若手として期待されています。
(斎藤健一さん 鶴岡市)
イネミズゾウムシの被害により有機栽培を休んで減農薬(除草剤1回、殺虫剤1回)
でひとめぼれを栽培しています。斎藤さんの田んぼは、庄内の中でも山手の方にあり、他の生産者よりも平年でも遅く穂が出て、
稲刈りも遅めです。また、山に近いため、カメムシやイナゴも多く、いもち病などの心配もあります。その分、寒暖の差が大きいため、
おいしい米はとれますが、苦労は人一倍あります。有機肥料だけでなく、イモチなどの病気や虫対策に、
さまざまな化学農薬ではない天然資材を使ってみては、その効果を試しています。今年は、かめ仕込みの中国産香酢を使ってみました。
新たにイネアオムシによる稲の葉の食害が出ています。これは、フタスジメイガの幼虫とのことで、再度発生しないかどうか、
注意深く見守っています。
5月30日に田植えをした田んぼは、8月26日以降に穂が揃い、まだ場所によっては稲の花が咲いていました。稲刈りは、
9月末からになりそうです。
(野口吉男さん 鶴岡市)
ひとめぼれを減農薬栽培しています。
庄内協同ファームでももっとも稲姿がきれいで毎年安定しており、庄内協同ファームの指標になっています。
2004年からイネミズゾウムシが入り、昨年はイネミズゾウムシが広がる傾向をみせたため、昨年、
今年と殺虫剤を1回使用しました。幸い、今年は、イネミズゾウムシの広がりが見られず、一安心です。
例年は畦の草刈りを5回していましたが、今年は7月末までの天候不順で8月にはいるまでに草刈りを2回して、
穂が揃ってから最近1回刈っただけですんでいます。ちなみに、8月の出穂前後は、山形県を上げて、
畦の草刈りを休むよう指導しています。これは、畦を刈ることでカメムシが田んぼに移るのを防ぐためで、この徹底によって、
近年大きなカメムシ被害は出ていません。
(志藤正一さん 鶴岡市)
庄内協同ファームの現代表の志藤さんです。冬期湛水・不耕起栽培とアイガモ使用の栽培で、
いずれも有機栽培しています。今年は、山形大学と共同で、冬期湛水の1年目、2年目と同地区の慣行栽培(地区の方に協力要請)
の比較研究をしています。土壌の変化や動物、微生物、植物が田んぼの中でどのくらいいて、どのような変化をするのかを研究し、
農業と環境について科学的な確認をしようとしています。
2006年確認会 加茂有機米生産組合
[ 2006年09月11日 加茂有機米生産組合 ]
加茂有機米生産組合(新潟県加茂市)
訪問者:橋本明子、牧下圭貴
8月26日に訪問しました。昨年は29日です。昨年もやや遅れ気味でしたが、今年も7月までの天候不順の影響で数日遅れています。
しかし、8月の好天によって7月の頃の遅れはずいぶん回復していました。
新潟県は、昨年からコシヒカリをイモチ病に強いといわれるコシヒカリBLに切り替え、
JAなどで販売するコシヒカリの種子や米は基本的にコシヒカリBLとしています。加茂有機米生産組合では昨年に続き、
今年も従来品種のコシヒカリを栽培しています。
加茂有機米生産組合では、生産情報公表JASの認定を米でとるべく準備を進めています。
加茂市周辺の状況では、農薬のポジティブリスト制導入による飛散防止について、注意喚起の回覧が回り、また、
作業日報をつけるようにする指導や農薬種類の指導などが行われているようです。
※確認会では、ほ場だけ確認した方もいますが、ここではお会いした方だけを掲載します。
(小林正利さん)
「ここ2~3日で色がついてきた」と小林正利さん。
コ シヒカリを除草剤1回で栽培し、新潟県特別栽培米として出荷しています。
穂が揃ったのは8月13日頃で平年より1週間遅れとのことです。このままいけば9月15日過ぎに稲刈りです。
今年は畦ぬりをして水持ちがよくなり、除草剤がきちんと効くため、ヒエがほとんどありません。カメムシについても、
もともと周辺に大豆生産者が少ないために少ないだけでなく、畦を3回草刈りしてカメムシがつかないようにしているそうです。
稲の背丈は例年並みですが、ここままいけば少し稲が穂の重さに負けて倒れるかも知れないとのこと。しかし、収穫には影響はありません。
一般の栽培方法で成長調整剤を使っていると5~10センチほど低くなるそうですが、加茂有機米生産組合では使っていません。
飛散防止については、果樹を栽培している人たちが特に気を遣っているとのことでした。
(早川勇さん、孝策さん、正長さん)
早川勇さんのふたりの息子さんが田んぼや畑、きのこ栽培など農業の主力として頑張っています。
一昨年、勇さんの体調が悪くなり有機栽培田にやむなく除草剤を使ってJAS有機農産物を返上しましたが、
昨年は無農薬栽培で今年からふたたびJAS有機農産物(転換期間中)として取り組んでいます。紙マルチ栽培ですが、
長年の紙マルチ栽培によってヒエの種が田んぼに入っており、ヒエが多くてその除草作業に時間がとられています。
農薬の飛散については、自宅周辺の田んぼでは、周辺に無農薬や有機の生産者が多いため心配ありませんが、離れたところに田んぼでは、
田んぼの外周の稲を刈り分けるなど手間がかかっています。
(佐野誠さん)
昨年は、息子の竹光さんにお話しをうかがいましたが、今日はお休みとのことで、
誠さんにお話しをうかがいました。昨年の稲刈りは9月10日頃でしたが、今年は15日頃になるのではとのこと。
穂の揃いが悪かったので心配しましたが、やや穂が小さいことを除けばきれいに揃っています。佐野さんの田んぼでは、
肥料を少なめにして、病気や虫の害を抑えるようにしています。
農薬の飛散防止の話を聞くと、「最近は、農薬の使用を減らす農家やグループが増えた」との答えが返ってきました。
( 石附健一さん)
有機栽培が6町弱、特別栽培2町あります。昨年から冬期湛水の実験もはじめていますが、今年は、
秋に代かきして雨水を張った田、完全な不耕起栽培で水を張ったもの、
通常の方法などで稲のできや抑草について比較しながら取り組んでいます。土質によっても差が大きいため、
どの方法がいいと言い切るのは難しいようです。今年は全体にヒエが少なめですが、
昨年までヒエを取りきれていない場所には集中してヒエが出ており、今年も機械除草や手作業でのヒエ取りに追われています。
温湯による種子消毒とプール育苗については安定して成功しているとのことです。
2006年産地確認会報告(高生連)
[ 2006年09月11日 高生連 ]
2006年産地確認会報告(高生連)
2006年6月28日~30日にかけて、高生連の産地確認会を行いました。
今回は、生産者に山形県の庄内協同ファーム・斎藤健一さん、消費者として代表の橋本明子さん、事務局の須佐さん、牧下が参加。 高生連の松林さんと星川さんが案内役として参加し、10産地と事務所を訪問しました。
一昨年の2004年は、6月23日からの訪問で、例年より1週間早い育ち具合でしたが、 台風6号が通り過ぎた後で少々心配していた時期でした。今年は一昨年とは逆に、1週間程度遅れている状態でした。 春先から4月の低温や5月の日照不足が影響しているようです。しかし、その後も天気は、不安定ながらも高温になっており、 早場米は穂が出はじめていました。
今回は、今年の春から導入された農薬の残留についてのポジティブリスト制について、
地域がどのような対応をしているかについてうかがいました。
また、遺伝子組み換えイネの研究が国内で進んでいることを受けて、「遺伝子組み換え作物は植えません」
という宣言をするGM FREE ZONE運動についても、説明して宣言の協力と看板の掲示をお願いしました。
すべての産地で運動に協力していただけました。
(事務局:牧下圭貴)
■門田理博さん(南国市)
無農薬でコシヒカリを栽培する門田さん。この日もひえぬき中でした毎日ひえぬきに入っているそうです。「植物は人の足音を聞いて育つ」
と門田さんのお祖母様が語っていたのを思い出します、と門田さん。
門田さんの田んぼは、秋に水を引き込んで草を発芽させ、それを2回すき混みます。12月には米ぬかを入れて耕起しておき、1月にも耕起。
春も早くに水を入れてジャンボタニシの動きを活発にしてから4月の田植えに備えます。
ジャンボタニシを除草に使うので、田んぼを均等にすることには気を配ります。深水のところができるとそこの稲が食害を受けるからです。
そういう場所ができると、ジャンボタニシを手で拾って、コイのエサにしていますす。
田植え後は、米ぬかを散布して、抑草。それでもひえぬきは必要です。
秋にはトノサマガエルを守るため、
エアガンを持ってシラサギを空砲で追い払いながら作業をするという門田さんの田んぼは国分川のそばにあります。メダカが大量発生し、
トンボも無数に飛んでいました。タヌキやイタチ、キジなども見られ、田んぼには真新しいタヌキかイタチのような足跡もついていました。
門田さんは、国分川をきれいにする会の会長で、毎年、河川敷の柴刈り、柴焼きを7kmに渡って行っています。
イモチが出たら木酢液、体調が悪いからと柿酢を手作りして自分で飲むと、稲にも自分にも自然の力を使うのが門田さん流です。
ポジティブリストについて今年から農薬残留に関するポジティブリストが導入されましたが、 門田さんの周辺ではまわりが農薬散布をあまりしていないこととしている人も粒剤か液剤なので、飛散を心配している人はあまりいないようです。




写真1 抜かれたヒエ
写真2 タヌキ?の足跡
写真3 集合写真
写真4 国分川の土手にて。右が川、左が田んぼ
■西村昭夫さん(南国市)
無農薬でコシヒカリを栽培する西村さんは、
ポット苗を使用しています。毎回、稲作についての深くて詳しいお話しを聞くことができます。「1年1回のことだから、
毎年の稲作をこれでいいと満足はしない」という西村さん、食味が良く、歩留まりのよい米になるような稲作りを今も追求しています。
今回は、苗踏みのお話しを聞きました。塩水選と温湯消毒(お湯につけてイネの病原菌を殺す)によって、
種子や苗作りでの農薬使用をしないようにしています。また、ポット苗は一般の苗よりも背が高く大きく育ってから田植えをします。
そこで均一に芽を出させるために、ちょっと育ったところで苗床に板を敷いて、その上を西村さんが絶妙の間隔で踏んでいくそうです。これは、
麦踏みなどと同じ作用です。苗の状態を見ながら、踏むタイミングを図るそうです。
ジャンボタニシを活用しての除草や、イネのあまり苗、タケノコ、松の新芽などと光合成菌を使っての手作りの溶液で、
イネを健康にする西村さんの稲作りは、今回も健在で、早くも穂が揃いはじめており、すくすくと育っていました。
ポジティブリスト制の導入について、近年回りの田んぼは箱粒剤による農薬散布になっており、散布器を使っているのは、 農薬を使っていない西村さんが、手作りの溶液を散布する光景ぐらいだということです。



写真1 稲の花
写真2 穂がそろいはじめた
写真3 集合写真
■門脇孝行さん(南国市)
「土佐レッド」というカラーピーマンがあります。南国市周辺で数人だけが栽培している独自品種で、生で食べても甘い肉厚のピーマンです。
門脇さんは、農薬散布回数をぎりぎりまで抑えながら、土佐レッドを栽培する生産者です。
土佐レッドの味や魅力を知っている人には高い評価を受けていますが、
なかなか一般のパプリカとの違いが分かってもらえないとの苦労があります。
その門脇さんは、イネ作りも、無農薬および除草剤1回から無農薬に切り替えました。米ぬか散布によるとろとろ層づくりや、
ジャンボタニシによる除草など、除草剤を使わずにできる栽培方法を模索しています。今年はジャンボタニシで一部食害を受けました。来年も、
もう少し工夫してジャンボタニシとのつきあいを考えるようにしたいとのことです。
イネが終わると、地力をつけるためにエンバクを育てるなど、自分がつくる作物については、「味」の良さを追求する門脇さんです。
その門脇さんは、今年はすでに30度を超える日が何日かあり、「以前、高知は30度を超す日が夏中でほんの数日しかなかった。最近は、
7月から30度を超えることがあり、高温傾向が心配」だといいます。
作物は、温度や日照など様々な要因で味や出来具合が変わるため、生産者は小さな変化にも敏感になるとあらためて思います。
ポジティブリストについては、ご自身の田や畑は他と離れており問題ないとのことです。また、飛散の問題は地域でもこれまでなく、 地域全体にハウルや路地とも農薬の使用が減っているので影響はないだろうとのことです。


写真1 集合写真
写真2 水口がイネミズゾウムシに食べられた(右手の青色が土佐レッドのハウス)
■冨家ライスファミリー(香南市・旧野市町)
コシヒカリを除草剤1回で栽培し、イモチ等の病気対策で必要に応じて殺菌剤(粒剤)を1度使用する栽培をしています。
冨家ライスファミリーは、イネの収穫前に大豆をまき、裏作で大豆栽培をしていることで、提携米ネットワークでも注目の産地ですが、最近、
メンバーの藤村さんは、二期作をしています。早場米のコシヒカリを収穫した後、8月頭にもち米の田植えを行い、
11月中旬に刈り取りをするとのことです。かつては二期作が多く行われていた地域で、昔ながらの二期作に再挑戦する姿には頭が下がります。
以前4年ほど前にお伺いしたときには、高齢化で有機たい肥などを撒くなどの作業がつらいとのお話しがありましたが、今回は、
後継者の方もいらっしゃっていて、これまでも元気な冨家ライスファミリーのみなさんが、今まで以上に元気に感じました。
今回、一部の田んぼではイネミズゾウムシの被害が出ていて、庄内協同ファームの斎藤さんと、対策について突っ込んだ意見交換をしていました。
周辺の水路には、ヤゴ、カワニナ、タニシ、川シジミなどがいて、ホタルや赤トンボが多くなっているという話を裏付けていました。
周辺のポジティブリスト対応については、JAがヘリなどの共同防除を中止したとのことです。





写真1 川シジミ
写真2 イネミズの被害が一部に
写真3 穂が出た。
写真4 イネミズの対策について意見交換
写真5 集合写真
■村上信一郎さん(香南市・旧香我美町)
紙マルチでコシヒカリの無農薬栽培を続けている村上さん、今年で紙マルチ栽培をはじめて10年になりました。栽培面積は、
高齢化で周辺から栽培を依頼され、2年前1町5反だったのが、2町2反に増えました。すでに来年は3反の栽培依頼が来ているそうです。
村上さんは、紙マルチ栽培で草についてはまったく問題なく栽培を続けています。田植え後田んぼの中には一度も入らなくても草の害はなく、
イネもきれいに揃っています。
今年は、昨年までの白マルチから活性炭入りの黒マルチに変更しました。これは、地温を上げて初期の生育をよくするためです。
紙マルチの場合、ジャンボタニシは益ではなく害の方が大きくなりますが、
冬場に田んぼを乾かしてジャンボタニシが田んぼで越冬しないように心がけています。
この時期にはジャンボタニシが入っていますが、イネが大きくなってからなので問題ないようです。
村上さんの田んぼにはクモがたくさんいました。小さな虫を食べているのでしょう。
他の栽培は、以前のナスをやめ、今はオクラ栽培も行っています。
周辺のポジティブリスト対応については、ヘリや共同防除がなくなり、個人でやるように変わったようです。




写真1 まもなく出る穂(幼穂)の状態を確認する村上さん
写真2 クモがイネの間に巣を張る
写真3 大きなジャンボタニシが沢から入ってくるが、イネは大きくなっている
写真4 集合写真
■田島邦雄さん(南国市)
肥育牛の飼育と養鶏、稲作を行う田島さんは、市会議員で、現在は人に頼まれて3町の田んぼを栽培しています。また、
肥育牛に使用するため稲わらを10町分ほど集めています。早場米の収穫後には、牧草としてエンバクの栽培も行っています。肥育牛は、
規模拡大の方向で、できるだけ地域の草や牧草、稲わらなどを使うように努力しています。
お米は無農薬栽培で、ジャンボタニシによる除草や米ぬかによる抑草をしています。しかし、草取りやヒエ取りは人手の作業となり、
ジャンボタニシがカラスにやられたり、オケラによって畦に穴が開けられたりと、面積拡大にともなって苦労が増えています。
しかし、お米は地産地消で地域の直売や地元のスーパー、産直での寿司屋さんの扱いなど、取り扱いは広がっています。
畜産と稲作の複合経営のため、畜産では無投薬、稲作でも無農薬で作業は大変でも、たい肥は自家製でできるなど、両方の良さをいかしています。
今回、田島さんには、特別天然記念物となっている土佐の尾長鶏を見せていただきました。保存会のメンバーとして尾長鶏を育てており、
散歩させているところだったのです。
産地訪問では、田んぼの話だけでなく、こうした生産者の様々な側面を見せていただけるため、よりお米が魅力的に感じます。


写真1 長尾鶏
写真2 集合写真
■島岡幹夫さん(四万十町・旧窪川町)
この3月に、旧窪川町、旧大正町、旧十和村の3町が合併し、四万十川流域に四万十町ができました。もうひとつ、
2005年4月に旧中村市と旧西土佐村が合併して四万十市も誕生しています。
島岡さんは、旧窪川町の町会議長で、合併後も町会議員です。議会の終盤だったため、会えないかと思っていましたが、
昼の時間をあけてお話しを聞くことができました。
米は米ぬかのとろとろ層で防除、コシヒカリ1町2反に、酒米も1町栽培しています。
田んぼをやり、自然エネルギーをタイなどの農村に導入するボランティア活動など海外との交流も続けています。
お連れ合いの和子さん、後継者のご子息や、そのお連れ合いなどそれぞれが、地域の中で様々な活動(加工グループ、無農薬栽培、
ビオトープ作りなど)を続けられています。
今回、各生産者にお願いしたGM FREE ZONE 宣言についても、すでに地域グループで取り組み、看板も立てられていました。
元気いっぱいの島岡さんとの楽しく短いひとときでした。
ポジティブリスト対応についても、島岡さんの集落ではもともと共同防除などもなく、農薬散布も少ないので問題ないとのことです。

写真1 窪川ではGM FREE ZONE の看板がありました。
■鬼頭昭憲さん(四万十町・旧窪川町)
島岡さんと同じ旧窪川町の鬼頭さんは、除草剤1回で、あきたこまちとコシヒカリを栽培しています。山間部の四万十町は、
刈り取りが8月になります。だからイネはこれから大きくなるところといった感じです。ポット苗を使っているので田植えは5月後半と遅めです。
今年は10日ぐらいの遅れがあります。「冬には例年以上に雨が降って、つゆになると今年は雨が少ない」と鬼頭さん。
高知では、畦を作業しやすいようコンクリートにしているところが多いのですが、窪川では普通の土畦が多く、鬼頭さんは、
虫対策のために週に1回ぐらいの割合で畦草刈りを行っています。
近所にはビオトープがあり、カエルやメダカなどたくさんの生きものがいます。
同じ水系の鬼頭さんの田んぼもオタマジャクシがたくさん泳いでいました。
ポジティブリスト対応については、地域ではショウガ栽培が多いため、ショウガ畑からイネへの飛散が懸念されるため、 JAが薬剤の規制などを行い、飛散についての注意を呼びかけているとのことです。




写真1 集合写真。ここからは西山和明さんも同行。
写真2~4 ビオトープとカエルたち。
■西山和明さん(宿毛市)
ヒノヒカリを栽培しているのが西山さんです。昨年までアイガモを使った栽培方法をやっていましたが、昨年、
アイガモを入れたあとにすぐカラスなどの被害があり、2週間で田んぼから引き上げました。しかし、草が生えなかった田んぼがあったため、
今年はアイガモを中止し、土壌分析と発酵鶏糞などを活用した無農薬、無化学肥料栽培に取り組んでいます。草の中ではクログワイの発生が多く、
そこでは手作業で除草しています。時間をはかり、どれだけクログワイの球根がとれたかの数を数えて、作業労力を自分で計算しています。
現在の栽培方法ではジャンボタニシもイネの食害をするためにジャンボタニシも手で毎日のように取っています。
土壌や水管理の状態がいいところでは、イトミミズが田んぼの表面にたくさん発生しており、それによって草が抑えられています。
まるで田んぼが生きているようにたくさんのイトミミズがいました。
草がひどいところは、来年一部アイガモを入れることを考えながらも、土壌の状態や田んぼのありかた、イネの根の健康などを考えながら、
これからの無農薬栽培のあり方を模索しています。
周辺のポジティブリスト対応については、地域の変化はあまりないとのことです。





写真1 草取りが大変な田んぼ
写真2 イトミミズががんばる田んぼ
写真3 看板を立てています
写真4 こういう根をつくっています
写真5 集合写真
■チョットいいかもクラブ(愛媛県愛南町・旧一本松町)
コシヒカリをアイガモ農法で取り組んでいるチョットいいかもクラブ。元気いっぱいの代表の二神作二郎さんは、今年からご子息が、
自営の事業を行いながら稲作もはじめています。そのため、今まで以上に元気があふれています。
さらには、平成15年の環境保全型農業推進コンクールでのブロック奨励賞に加え、今年は、大学、
地域の4年生の小学生たちと一緒に田んぼの生きもの調査の活動にも協力をはじめて、ますます、アイガモ農法に意気盛んです。もちろん、
小学校のアイガモ水田体験田も続いています。
デジタルカメラとパソコンを駆使して、手作りのメッセージチラシを作成し、直接お米を購入する方にはチラシを付けています。
75歳とは思えない明るく前向きなチャレンジ精神に、こちらも元気をもらいます。
もちろん、他のメンバーの方々も元気で現在も9人のメンバーが栽培を続けています。また、メンバー以外のアイガモも共同購入し、
周辺で6町840羽のアイガモが活躍しています。
ちなみに、一昨年挑戦していたコイ除草は、鳥がコイをおびやかすために思ったほどの成果がでなかったとのことです。
遺伝子組み換えの問題についても関心が高く、メンバーからは、遺伝子組み換えの現状についての質問も多くあり、 GM FREE ZONE運動についても、グループで取り組んでいただけることになりました。
ポジティブリスト対応について、地域のJAでは、野菜の農薬使用基準が厳しくなったり、今年までは無人ヘリの防除が行われるものの、 来年には中止されるのではないかとのことです。土づくりに力を入れることなど、地域も変わってきたとのことでした。


写真1 雨の中アイガモがお出迎え
写真2 集合写真
●庄内協同ファーム 斎藤健一さん
斎藤健一さんは、水田のほかに、
アスパラガスやメロンなどを栽培しています。この時期は、ちょうどメロンにとって大切な時期であり、ずいぶん無理を言ってお願いしました。
庄内協同ファームは、数多くのメンバーが、様々な農法に取り組み、問題を共有してきた歴史があります。斎藤さんが同行していただいたことで、
イネミズゾウムシの問題やカメムシの問題について、貴重な意見交換ができたように思います。また、生きもの調べ、冬期湛水、
とろとろ層をつくる抑草方法の技術、アイガモ農法、紙マルチなど様々な農法について生産者同士が率直に意見交換をしていました。
斎藤さんにとっても、早場米でコシヒカリの生育状態が違うことを知ってはいましたが、「これほどまでに丈が短くて、きちんと穂ができるとは」
と、コシヒカリの順応性や稲作りの違い、多様性について実地で見ることであらためて実感したとのことです。
このほか、高知の多くでクロがコンクリートになっており、その幅が狭いこと、ぎりぎりまで栽培面積として作業を行っていることなどに地域性、
土地の違いを感じていました。
もちろん、ジャンボタニシの卵のショッキングピンク色は驚きです。
今後も、いろいろな場面で、生産者同士が、田んぼの前で意見交換する必要性を改めて感じました。
●最後に
2年に1回の高知確認会をはじめて4回目となります。8年経ち、いろんな変化が見られるようになりました。西山和さんがお亡くなりになり、
ご子息の和明さんが跡を継ぎながらも自分の農法を求めて頑張っています。故・
西山和さんの縁で生まれたチョットいいかもクラブと西山和明さんの交流が確認会を通じてはじまっています。
門田さんは、以前に水害で田んぼや農機具が大きな被害を受けましたが、その苦労を乗り越えて、みごとな稲を育てていました。
高速道路が伸び、道は便利になりました。市町村合併でこれまでの名前がずいぶん変わりました。一方、山あいは耕作放棄地が確実に広がり、
山が少しずつ荒れているのが遠目にも分かります。これは高知だけではなく、日本全国どこでもの姿です。
8年経ち、8年分、年齢は重ねていますが、同時に、若い跡継ぎが各地で見られたことはうれしいことです。
毎年、台風や大雨などの被害がありますが、今年は、今のところ、豪雨や暴風の影響はないようです。早場米はまもなく収穫となります。
よい米ができるよう願うばかりです。(2006.7)