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2003年産地確認会 ~加茂有機米生産組合

[ 2003年12月31日 加茂有機米生産組合 ]

8月20日、橋本、坪井、沢里、牧下で訪ねました。天候は薄曇り、気温は低めです。
加茂有機米生産組合は、2年ぶりの訪問です。そこで、あらためて栽培方法などを聞きました。

有機農産物認証はJONA、特別栽培米認証は新潟県から受けています。現在有機認証をとっているのは4生産者で、 特別栽培米認証は50生産者います。グループとしての現在の課題は、有機農産物を少しずつでも増やしていくことです。加茂有機米生産組合は、 地域ぐるみで農薬や化学肥料を減らしながら生産していくことを目的にして多くの生産者が参加しています。高齢化や米の価格、 作業面など有機農産物として認証をとるのにためらう生産者もあり、今後徐々に有機農産物の生産者を増やしていきたいと取り組んでいます。
有機農産物認証については、1生産者あたり2町歩ぐらいないと生産、流通管理などの面で採算が合わないとして、増やす目安にしています。
栽培方法ですが、種子は自家採種する人と購入の人がいます。苗はほとんど自家生産で、一部グループ内で委託生産している人もいます。
肥料は、鶏糞、発酵鶏糞にバイオノ有機で、特別栽培米の人は化成肥料も使用します。有機・無農薬の人の除草技術としては、 生の米ぬかを田植え後1週間に散布、紙マルチ、除草機、手取り除草です。米ぬかペレットは3年前にテストしたものの効果が認められず、また、 紙マルチについても7年以上やってヒエを抑えられないため昨年1年休み、今年再開した生産者がいるということでした。
全体的な状況としては、コシヒカリで10日ほど遅れ、また、全般に穂の揃いが悪く、1週間かけてゆっくりと出たとのことです。昨年は、 9月3日からヒトメボレの収穫をはじめたそうですが、今年は遅れそうです。

 
(石附健一さん)
コシヒカリの有機ほ場を見ました。穂はそろい、ちょうど稲の花が咲いていました。
まず、ひとめみて感じたのがヒエの多さです。米ぬかを散布し、機械除草を2回、手取り除草を1回入れていますが、ヒエの勢いは止まりません。 水管理は、中深水で、6月末に中干ししています。
梅雨入りまでは雨がなく、草も少なかったようですが、梅雨の後、低温もあり、ヒエの方が元気だったようです。コナギもみられました。
ただ、この地域は、カメムシやイモチの被害がほとんどない地域なので、遅れはあってもそれほどひどい減収になることはないとのことです。
風にかすれたのか、茶色い死粒が見受けられました。
のちに他の産地と比べて感じたのですが、コシヒカリの草丈が1メートルほどあり、高い感じがします。しかしこれは例年通りとのことです。

(浅川和夫さん、早川勇さん)
機械除草中心です。穂揃いし、稲の花が咲いていました。石附さんのところとほぼ同じ状況です。近隣の慣行生産者の稲は、 稲穂が少し垂れはじめていました。慣行に比べて有機の方が遅いようです。
(大橋正さん)
紙マルチ田植えをしていますが、5月連休中の田植え後1カ月には機械除草で入っています。全体にヒエが広がっているのは他の有機ほ場と同様です。

(馬場三陽さん、小林正利さん)
コシヒカリの特別栽培米です。除草剤1回を使用しています。除草剤はダブルスター。その前はダイハードを使用していました。 また種子消毒にヘルシード水和剤を使用しています。除草剤1回を使用しているため、ヒエは出ていません。 ところどころに茶色い死粒があるのは有機ほ場と同じです。生育も、ほぼ慣行と同様で、稲穂が垂れかかっていました。そのため、 有機の遅れが目立ちました。
 

 

 

2003年産地確認会 庄内協同ファーム

[ 2003年12月31日 庄内協同ファーム ]

8月21日、石附、橋本、坪井、沢里、牧下が訪問しました。天候は曇り一時雨、気温は低めです。

今回、もっとも冷夏の影響を受けていたのが山形県の鶴岡市から東田川郡にかけてでした。ちょうど庄内協同ファームの生産地です。 山形県の北部から秋田県にかけての沿岸部は遅れがあるものの冷害というほどではありませんでしたが、山形県の中部沿岸地方は天候も悪く、 気温も低い状態が続いたそうです。ちょうど枝豆の出荷期でしたが、例年の半作以下になるかもしれないという状態でした。 稲は全般にみて育ちが悪く、田面が波をうったような状態で揃いもよくないという状況でした。また、ヒエの勢いがすごく、 転作大豆畑などでもヒエが勢いよく育っていました。

(佐藤和則さん)
余目町の佐藤和則さんのヒトメボレ田んぼは、紙マルチ栽培。穂は出はじめで、1週間から10日ぐらい遅れです。使用資材は木酢のみ。 有機で4年目となります。水持ちの悪い田んぼで例年でも6.5~7俵程度の収量とのことでした。やはりヒエが出ていて、 イナゴも小さなものがついていました。イネミズの被害はない様子でした。

(今野裕之さん)
余目町の今野さんは、合鴨農法の生産者です。5月17日頃に田植え、5月28日に田んぼにカモを入れ、7月18日にはカモを田んぼから出します。 深水に管理し、稲は開張気味に育っています。コシヒカリの穂はちょうど出はじめというところでした。1町5反に200羽を入れています。 ヒエは少な目でした。今野さんによれば、6月頃までは天気がよく雨がなかったものの7月20日頃から天候不順を心配し、 8月になると悪くなったということでした。今野さんは秋に主に米ぬかを反あたり100kg入れ、追肥は少々入れる程度です。 昨年は7俵程度ということで、これからの天気次第ですがそれほど心配はなさそうでした。

(菅原孝明さん)
三川町の菅原さんの転換期間中有機ほ場を見ました。品種はコシヒカリで、カモを使用している田んぼです。 隣接する慣行ほ場と比較すると生育の遅れが目に付きます。カモのせいかヒエは少な目ですが、まだ出穂前でした。

(野口吉男さん)
羽黒町の野口さんは、無化学肥料・除草剤1回の栽培です。品種はヒトメボレ。除草剤はダブルスター。毎年拝見する田んぼですが、 庄内協同ファームのどの生産者よりも早く育ち、収量も多い生産者です。例年9俵の収穫があります。ヒエはほとんどありません。 除草剤の効かせ方について、田植え後の補植の際にタイミングを考えるのがポイントだと言います。 加茂有機米生産組合同様に茶色い死粒が庄内協同ファームの各ほ場でも見られました。野口さんは雨が原因ではと考えています。

(富樫俊悦さん)
鶴岡市の富樫さんは昨年イネミズゾウムシで半作になったほ場を見せていただきました。今年、 そのほ場は農薬を使用しイネミズゾウムシを抑えたそうです。そこで別の田んぼを見ました。デワノモチを栽培しているほ場で、 冬期湛水をしています。冬場に水を張る理由は草を抑えるためで10センチぐらいです。除草は、 米ぬかとクズ大豆の散布とトロトロ層をつくることで、除草機を2回押しています。冬期湛水が理由なのか、 他のほ場より出穂が早いということでした。また、カメムシ対策としてニームを2回散布しています。ヒエはやはり多く出ていました。また、 地域全体にイナゴが多いようで、割と大きめのイナゴが稲を食害していました。イモチやイネミズゾウムシの害はないようです。

(小野寺仁志さん)
今年は除草剤1回のほ場を見ました。品種はハエヌキです。 イネミズゾウムシによる被害があり、その後アメリカナズナが繁殖してしまっています。モンガレも少々ありました。

(五十嵐良一さん)
庄内協同ファーム米部会長の五十嵐良一さんのほ場は有機転換期間中のコシヒカリほ場と、除草剤1回のデワノモチほ場を見ました。 デワノモチは出穂がようやくはじまっていました。イネミズゾウムシにやられたため、2回ニームを散布、 2回目はトウガラシ液も同時に散布しています。また、追肥に窒素分の多い有機肥料を7月末に散布し、 それでイネミズにやられた分を少しでも回復させようとしていました。昨年もイネミズゾウムシにやられ、草だらけになったそうですが、 ニームや追肥の効果、天候不順もあって今年は最悪の結果を免れているそうです。有機転換中のコシヒカリほ場は、紙マルチ栽培です。しかし、 今年は、田植え直後に東北の大きな地震があり、 紙が地面に張り付いていなかったため紙がずれて稲が一夜にして田んぼから見えなくなるという事態となりました。紙をはがし、 米ぬか発酵液を散布したり、除草機を3回かけて草の発生を抑えています。しかし、コナギが多く出ていました。穂は出そろい、ヒエは少な目でした。

(志藤正一さん)
藤島町の志藤さんは、冬期湛水と合鴨、もしくは機械除草での栽培をしています。カモのコシヒカリ有機ほ場を見てきました。ヒエはなく、 イネミズもなくきれいでしたが、出穂はこれからです。なお、志藤さんは、今年8月より庄内協同ファームの代表となりました。

 


庄内協同ファームを訪ねた日も気温が22度ぐらいで肌寒い風が吹いていました。穂が出そろい、これからの気温や天候、 風次第で収量は大きく違ってきます。今のところ、全体に遅れているという状況でした

 


 

2003年産地確認会報告 遊農くらぶ

[ 2003年12月31日 遊農くらぶ ]

8月22日、石附、橋本、沢里、牧下が訪問しました。天候は薄曇り、気温は27度前後です。
遊農くらぶも枝豆の収穫がはじまっており、忙しい中の確認会となりました。

遊佐町周辺は、稲も大豆もやや遅れ、枝豆の収量も例年より少な目ですが、庄内協同ファームのエリアよりは順調です。
遊農くらぶの米は、代表の尾形さんが精米していますが、これまでは古い倉を使い、クーラーを設置して保存していましたが、 作業性が悪いため低温倉庫を新たに作ることにしています。
尾形さんのもうひとつの仕事である、近くの升川鮭漁業生産組合でつくる鮭と米ぬかの肥料は順調に拡大し、尾形さん、土門さんも活用しています。 田んぼ、畑作用に各地から引き合いが来ているそうで、需要をまかないきれないとのことでした。


(尾形修一郎さん)
コシヒカリは開花期を迎えていました。周辺では一番遅い田植えのため、出穂も遅く、他の人のほ場ではかなり穂が垂れていました。しかし、 例年よりも遅いだけで特に問題なく、収量もまずまずではないかとのことです。無農薬は合鴨農法で、今年は70aに70羽を入れています。

(土門忠男さん)
除草剤1回でヒトメボレやササニシキ、コシヒカリを栽培しています。 除草剤はトレディ。ヒエが少々出ており、手取りでヒエ抜きの作業を続けていました。それ以外はほぼ順調です。

(高橋修三さん)
除草剤1回で、ひとめぼれを栽培しています。牛の肥育農家の高橋さんは、牛糞ともみがら、 敷き材くずを使った自家製のたい肥を田んぼに入れています。この肥料は販売もしています。 山ぎわの田んぼで毎年イネミズゾウムシの被害があります。今年も田んぼによってはイネミズゾウムシの被害が出ていました。また、 イナゴも多くいます。生育状況は例年並みで、冷夏という感じはありませんでした。

 

 

2003年産地確認会報告 黒瀬農舎

[ 2003年12月31日 黒瀬農舎 ]

8月24日、橋本、沢里、牧下に大地を守る会の朝倉さんが参加しました。
やはり遅れ気味ですが、それほど悪い状況ではありません。平年よりやや遅れているという程度です。


(黒瀬正さん)
除草剤1回のほ場は、いもちが出ていました。このほ場は毎年いもちがでるそうですが、天候次第ではひどくなるかもしれません。 ちなみに1993年の冷害のときには6俵の収量だったそうで、それよりはいいのではということでした。
無農薬のほ場は、コナギやヒエがたくさん出ていました。穂は長く、稲姿はきれいでした。


(鈴木隆二さん)
鈴木さんは、無農薬と除草剤1回で栽培しています。 無農薬の除草は歩行式3回に乗用1回です。鈴木さんの特徴は木酢液の使い方にあります。育苗時にも使いますが、 6月終わり頃から出穂して穂が垂れはじめた頃にかけて3回ほど、比較的濃度の高い200~250倍で散布します。 これにより生育促進などの効果があるそうです。また、取水口に木炭を入れて水の浄化をはかっています。

(川嶋郁夫さん)
あきたこまち、除草剤1回です。除草剤はザーク。7年間代かきせずに田植えをしています。天地返しをしてからレーザーレベラーで田面を均一にし、 一度乾かして水を入れます。労力は大変で、田植えも5月22日頃と遅くなりますが、草を抑える効果が高いということです。肥料も少な目で 「元々の地力を活かしている」とのこと。

(高野健吉さん)
有機認証をとり、合鴨農法をやっている高野さんのほ場です。 昨年までは有機認証をとっても百貨店など一部が認証マークを求めるぐらいでしたが、今年の段階では有機認証マークを8割つけているそうです。 特に、米菓や餅、酒などの米加工品向けで有機認証マークを欲しいという取引先が増えているとのことです。カモは11町歩で、残りは機械除草です。 1反あたり8~10羽程度を入れています。以前は1筆ずつ囲っていましたが、現在は2町5反単位で囲うだけにしています。また、 大きな水路からは逃げないので場所によっては3面囲いだけでよいそうです。カモは5月30日に入れ、7月16日頃に出しています。 生後3週間目ぐらいに入れ、田植えの日に生まれたぐらいのものがちょうどいいとおこと。 小さいうちはテグスをはってカラスをよけなければいけませんが、キツネ対策は犬を毎日田んぼの回りに散歩させ、 そこにおしっこをさせてにおいを付けることで対応しているとか。すでにカモは上げられており、 一部が肥育のため田んぼの横の小屋と水遊び場にいました。

(寺田信博さん)
3年間無農薬で有機栽培認証田と転換期間中、それに除草剤1回の田があります。有機認証の田んぼを見ましたが、 ヒエがひどく除草機2回にティラガモ除草機1回、さらに2週間×7人の人を入れて草取りをしましたが、それでもヒエが一面に出ていました。 この田んぼは、労力やコストを考えて、一度有機認証を取り下げしばらく除草剤1回での栽培にせざるを得ないと寺田さんは考えています。

 

 

2003年産地確認会 山本開拓農場

[ 2003年12月31日 山本開拓農場 ]

8月25日、橋本、沢里、牧下で訪ねました。

あいにくの雨天でしたが、気温はそれほど低くなく、少し蒸し暑い1日でした。土橋敏郎さんは、無農薬を紙マルチで栽培、 除草剤1回の栽培もあります。除草剤はパピカフロアブルやマーシェット乳剤です。田植えは5月下旬で、7月中下旬に1度草取りに入ります。 今年はほとんど入らなかったそうです。また7月から8月にかけて木酢120~150倍の液を2回散布するそうです。 今年は6月中天気がよく乾燥し、生育も早かったそうですが、7月にはいると低温と日照不足となり、14度まで下がった日もあったそうです。 例年と違って畦まわりにイモチが少し出ており、今後の天気次第で広がらないか心配しています。
ヒエはそれほど出ていませんでした。

 

 

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