2002年 東北産地確認会 黒瀬農舎
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2002年 東北産地確認会 黒瀬農舎

[ 2002年12月31日 黒瀬農舎 ]

■ライスロッヂ大潟・ 黒瀬農舎 7月28日(日)
 恒例の生産者の勉強会を兼ねての確認会です。参加者は、 生産者が、黒瀬、山本、桜木、丹野、小野、石川、桑原、花塚、鈴木、高野、川島、小林の12名(敬称略)、確認は、清水、牧下、 県民生協やまゆりの沢里専務理事が参加しました。

(高野健吉さん)
 今回確認したほ場は、高野健吉さんのほ場で、 17ヘクタール全面積をJAS法有機認証取得しているほ場です。
 種子消毒は、温湯60度10分とし、放線有機、米ぬか発酵ぼかしペレットが元肥です。3回代かき、 カルガモ放鳥による除草作業を中心にしています。
 カルガモはアイガモと同様で、反あたり10羽を入れています。また、ヒエなどの対策として、除草機で2回は入るとのこと。
 木酢液をほ場に原液流し込みして、病害虫予防をしています。
 また、水口に木炭を入れ、少しでも水質の改善に努めています。
 JAS有機に関しては、それほど取得が難しくはなかったということですが、 畦の間で車の往来に使う砂利道の砂利から降雨時に汚染物質がほ場に入る可能性があるのではないかとの指摘を受け、 畦に近い砂利道側に暗きょをしつらえました。この経費が一番かかったそうです。逆に、 この作業によって道路側からの雨水浸透が減ったので田を乾かすには都合がよくなったとのこと。
 無農薬化してから6年目、カモを入れてから5年目ですが、雑草の量は年々増えているということで、今後も除草対策が課題です。
 カルガモは、各ほ場ごとに比較的大きな小屋と水遊び場、休憩場がしつらえられており、夕方には小屋に集め、 朝に放すという形で管理を徹底しています。これにより、カモの損失はほとんどないとのこと。
 栽培品種はアキタコマチと酒米で、百貨店などJAS有機マークが欲しい取引先と酒米はオーガニックとして出荷していますが、個人、 団体へは従来通りに供給し、あえてJAS有機マークはつけていないとのことです。
 基本的には、環境問題を地域で考えるきっかけになればよいとのことでした。

(黒瀬正さん)
 もう1カ所は、定点観測となっている黒瀬正さんのほ場です。除草剤1回と無農薬のほ場を確認しました。 昨年まで手押し動力の除草機を活用していましたが、今年は、乗用8条の除草機を導入し、作業効率が高くなりました。
 それでも、ヒエなどの除草には例年通り多くの人手作業を行っていました。
 今年、三井化学の水田用微生物除草剤の試験を無農薬ほ場の一部で行っていました。ヒエのみに感染するカビ菌で、 ヒエを初期に枯らす効果があります。
 実験の効果は上がっているようですが、時期と使用するタイミングによってすべてのヒエを抑えるとはいっていないようでした。
 三井化学は、有機農産物に使用できる生物農薬登録をめざしているようですが、農薬登録された場合、 たとえ有機農産物に使用できる農薬として有機農産物栽培の別表に記載されても、農薬である以上、 今度は無農薬栽培には使用できなくなるという矛盾をかかえてしまいます。
 現在のところ、このカビ菌は生物資材であり、使用に問題ありません。
 また、水面に流し込むため界面活性剤成分の問題もあるかも知れません。しかし、現状でも、有機農産物に使用できる生物農薬、天然系農薬で、 界面活性剤が使用されているものもあり、事実上黙認されています。
 生物系農薬のあり方については、農薬登録することで安全性、環境リスクが実験で確かめられることもあり、 功罪含めた考え方をまとめていく必要がありそうです。

(その他)
 黒瀬農舎では、グループで放線有機を共通資材として共同購入、使用しています。これまではポリ袋、小口での購入でしたが、 メーカーと交渉してプラスチックコンテナへの切り替えを行いました。 クレーンやフォークリフトなど生産者の都合により現在4割がプラスチックコンテナとなり、大量のポリ袋を使わなくてよくなりました。また、 メーカーよりコンテナをデポジットとして返却時に1台300円が帰ってきます。この300円を累積すると現在で年5万円ほとどなり、これらは、 馬場目川にブナを植える会へ寄付されています。
 この馬場目川にブナを植える会は、大潟村をはじめ、下流部と上流部の生産者らが呼びかけ、地域を超えて活動が広がりつつあります。 今年で10年となりますが、大潟村メンバーの桑原さんから次のようなエピソードを聞きました。
 この春、田んぼに水を入れるとき、例年いろんな魚が入って来るが、今年はじめてアユが入ってきたとのこと。また、 大潟村にも徐々に魚や小動物が増えているようです。
 もちろん、大潟村周辺流域の水質悪化はすぐに改善されませんが、改善のきざしなのかも知れません。
 栽培状況は、全般に1週間遅れぐらいですが、丈はやや短めながらも稲は丈夫で健康に育っています。

 

大潟村の田んぼは広い!どこまでも畦もなく続く田んぼ。
高野健吉さんのほ場
高野健吉さん
田んぼではたらくカルガモ
暗きょ
畦に近い砂利道側に暗きょを設置
カルガモ小屋
カルガモ出動
黒瀬農舎の目印。F-1は、場所を示しています。
灼熱の中、生産者が集まって確認会兼情報交換会
ライスロッヂ大潟のメンバー、首にかけたタオルがおしゃれ
乗用草取り機。大潟村以外ではなかなか見ることができません。
ヒエ

 

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