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食品安全委員会には期待できない

[ 2004年05月09日 レポートに戻る ]

山浦康明 日本消費者連盟 食の安全・監視市民委員会

■2003年7月1日 「食品安全委員会(FSC)」 スタート
 内閣府の食品安全委員会(以下FSC=Food Safety Commission)がスタートして7カ月が過ぎた。当初は審議会の残務整理のような仕事が中心だった。すなわち、 03年6月30日までに厚生労働省の薬事・食品衛生審議会に諮問があり答申がなされたが、手続き上まだ終了していない事項について、 03年の7月から8月にかけてはFSCが引き継いで審議を行った。
 この間、FSCはかび毒(パツリン)がリンゴ果汁に含まれる量を50PPBとした。添加物(メチルヘスペリジン、コウジ酸、 ステアリン酸マグネシウム、リン酸三マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、アセスルファムカリウム、タール色素)の規格、 使用基準の設定または改正によりその使用を容認、コウジ酸のみは使用禁止とした。動物用医薬品(サラフロキサシン、ジヒドロストレプトマイシン/ ストレプトマイシン、ダノフロキサシン、カルバドックス)の残留基準の設定を行い、農薬(EPN、エチクロゼート、オキサジクロメホン、 クロルピリホス、等)の食品中の残留基準値の設定または改正を行いその使用を容認した。
 また、薬事・食品衛生審議会に諮問があったものの議論が終了していない事項(清涼飲料水の規格基準、 BSEに関する牛のせき柱を含む食品等の安全性確保、食品からのカドミウム、掛け合わせた遺伝子組み換え食品、飼料添加物〔リボフラビン〕、 動物用医薬品〔エトキサゾール〕)につき、厚労大臣からFSCに諮問があった。これらはFSCの13の専門調査会で、 企業の申請資料や研究論文などによる「安全性評価」の手順を踏んだ後、 本委員会に報告されると7名の委員が議論もなくただちに承認するという流れができた。
 こうして04年1月22日までにFSCは食品添加物として13品目の使用を(一日許容摂取量を設定するという形で)容認した。 動物用医薬品は5品目を、農薬は17品目を容認した。その他、特定保健用食品6品目を承認し、液状の肉骨粉等を肥料として利用してもよい、 牛のせき柱を含む飼料・肥料は特定危険部位に相当する、BSE発生国からの牛受精卵は輸入してよい、などとしたのである。また1月29日には 「遺伝子組み換え食品(種子植物)の安全性評価基準」「遺伝子組み換え植物の掛け合わせの場合の安全性評価基準」が、 パブリックコメントは行われたものの、市民の声は反映されずに採択された。 今後遺伝子組み換え食品の申請に対する安易な承認ラッシュが危惧される。
 もっか、専門調査会では、食品添加物(16品目)、飼料添加物(3品目)、動物用医薬品(4品目)、農薬(6品目)、遺伝子組み換え食品 (11品目)、遺伝子組み換え飼料(1品目)、特定保健用食品(32品目)、清涼飲料水、再生ペットボトルなど、が検討中である。
□食の安全・監視市民委員会(FSCW=Food Safety Citizens' Watch)では、30回に及んだFSC本委員会と、 評価に係る13の専門調査会(化学物質系、生物系、新食品等)、企画、リスクコミュニケーション、緊急時対応の各専門調査会の傍聴を続け、 FSCがいかに形式的な機関であり、独立性も安全性評価の実力もないものであるかを確認している。またこれまでに、食品安全委員会や農水省、 厚労省等に対して14通の公開質問状などを送付し、異議申し立てを行っている。

ホームページ http://www1.jca.apc.org/foodsafety

 


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