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2004年5月 「スギ花粉症予防効果ペプチド含有イネの隔離圃場試験についての説明会」報告

説明会報告
神奈川の全農平塚営農・技術センターにおける
「スギ花粉症予防効果ペプチド含有イネの
隔離圃場試験についての説明会」報告

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神奈川の全農平塚営農・技術センターにおける「スギ花粉症予防効果ペプチド含有イネの隔離圃場試験についての説明会」報告です。

昨日の5月8日は、参加者が大変多く、150名を越える集まりでした。当初の予定の部屋から、大きな部屋に移動し、満席状態でした。 参加者も、個人、団体、消費者、生産者、専門家、報道の方も含め、いろいろな立場の方が、県外からも参加となりました。

この組み換え米の説明に、先んじ、全農の姿勢についての説明があり、「遺伝子組換えのない安全・安心な国内農産物を取扱う(生産・販売) 事を基本としながら、将来に大きな可能性を持った遺伝子組換え技術を適正に評価・判断すると共に、遺伝子組換え作物については、 その安全性を見極めたい。特に、健康機能性を付加した農産物について大きな関心を持っている。スギ花粉症緩和米の開発に参画し、 環境に対する安全性の試験に取り組んできました。JA全農は、今後とも、消費者・生産者の危惧する「食品としての安全性」、および 「環境に対する安全性」の見極めを第一義として開発に取り組むと同時に、遺伝子組換え技術を適正に評価・判断するために組換えに関する技術・ 情報の蓄積につとめていきたい。」との内容でした。

その後、スライドも使い、「スギ花粉症緩和効果ペプチド含有イネの隔離圃場試験について」と題し、目的、しくみ、効果に続き、 圃場での試験栽培の説明がなされました。

その後の質疑応答では、今回の説明会が、隔離圃場試験の説明会でしたが、それ以前のこのGM米の目的、仕組み、効果の考え方、 実験の実態への質問、意見に集中しました。

会場のほとんどが、スギ花粉症に対して、GM米を利用した今回の取り組み以前に、GM米が必要なのか、実験室レベルの研究が、 きちんとされているのか、まだまだ、圃場に出すような状態ではないという意見で一致した状況でした。

今回の説明会で、隔離圃場での実験申請書では、「スギ花粉症予防効果ペプチド含有イネ」、説明会のスライドでは、 「スギ花粉症緩和効果ペプチド含有イネの隔離圃場試験について」という表現の違いがありました。予防と緩和は、似たようでいて、 違う意味合いです。

スライドの中では、お米を食べることで、スギ花粉症を緩和したり、発症を予防するとありますから、 その両方を意味した取り組みなのでしょうが、最初は、スギ花粉症の人に効果のある組換え作物を作ろうとの発想で進められています。

スギ花粉に敏感に反応するアレルギーですから、その治療法の中から、減感作療法というスギ花粉のアレルゲンを少しずつ注射し、 反応を鈍らせる療法をヒントにした組換えです。スギ花粉症を緩和する働きです。薬の効果です。

予防効果の方は、事前に花粉症にかかりにくくしようというものですから、薬としてでなく、健康機能性食品としての位置づけです。

遺伝子組換えによる作物での薬品の安全性評価の仕組みはありませんし、健康機能性食品の位置づけもまだ社会的にも認知度は低く、同様に、 作物での評価システムの確立はないと言えます。

そう言ったGM米を、隔離とは言え、圃場に出して試験栽培をすることは、考えられません。まだまだ、 このスギ花粉症緩和効果ペプチド含有イネ、スギ花粉症予防効果ペプチド含有イネの実験室内での域を出るものではない事がはっきりしました。

また、実験室内で研究開発する事についても、この実験の目的、意義に関して、一人一人がどう考えるかは、大切なことと思います。 農業生物資源研究所のホームページ内では、有意義な社会に容認された分野のような書き方がされていますが、もっと、 国民に問う必要があります。

このGM米は、実用の段階では、抗生物質耐性のマーカー遺伝子は使わないとしながらも、今は、まだできていないので、 抗生物質耐性マーカーを用いたイネを隔離圃場で実験するというのです。

マウスを使った実験でも、スギ花粉症のマウスを使って、給餌試験をさせたいけれど、スギ花粉症のネズミは、現在の所手に入らず、 GM米を給餌し、アレルゲンを点鼻して「スギ花粉認識細胞」の数が非組換えより増えない、「スギ花粉アレルゲン誘導抗体量」 も非組換えより増えないという5匹~10匹程度のマウスで試験をしているだけです。(詳細聞き取りは、現段階でできていません。)

ここでもまた、実験室レベルでのことですが、まだまだ、外に出して試験栽培するなどとは、ほど遠いレベルと考えられる印象を持ちました。

スギ花粉症予防効果ペプチド(7Crpペプチド)米は、7Crpを発現させた分析では、他の蛋白が量的に増えたり、 減ったりしていることも見られる。つまり、お米全体として食する時に、蛋白の種類がどのように人に影響するのかも、 きちんと検証されない限り、このGM米と、宿主キタアケとの違いのあるなし、影響のあるなしは分からない話です。

その部分は、この段階では、問題にされていません。説明会では、例えば、腎臓病に影響のある蛋白の増量があっても、 スギ花粉症緩和効果ペプチド含有であれば、良しとされしまっているということが分かりました。食品として、人が食するという時は、 全体を食べるわけですから、この事は、重要になってきます。

このように、薬品のような食品のようなあやふやな形で、実験室を出て、隔離圃場で試験栽培をしようとしているのが、平塚の現状です。

説明会を、地元に対して、どの程度伝えたかに関しては、平塚市の農政課と、JA湘南に4/19に出向いて、了解を取ったという事でしたが、 市長も、農家の方もほとんど知らないのが実態です。

別途の説明会を要望しましたが、センターに来ていただければ、説明いたしますという事で、説明会の中では終わっています。

説明会後、今後について、打ち合わせをし、地元平塚、神奈川を中心に、これまで同様、そこですること、全国的に対応できる事等、 いろいろに取り組んで行くこととなりました。今後、呼びかけ、お知らせで、別途、情報を入れていきます。

皆さんの関心と協力をよろしくお願いいたします。

長くなってしまいましたが、昨日の平塚での説明会のその後でした。

(この組換え自体のいくつも問題点に関しては、今後、専門家から文章化していただきます。)

[ 2005年05月05日 | レポート ]


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