平成19年度食料需給表

08年8月、農水省は平成19年度食料需給表を公表した。それによると、米の自給率は94%で内主食用は100%となっている。これは、ミニマムアクセスによる輸入米が6%あることを示している。近年ほぼ同じ状況である。
穀物自給率、カロリー自給率ともほぼ前年並みである。生産額ベースの自給率は2%マイナスの66%と落ち込んでいる。現在の「食料・農業・農村基本計画」は、カロリー自給率が上昇しないことから、生産額ベースの自給率を数値目標のひとつに加えているが、目標では、平成15年度(2003年)70%を平成27年度(2015年)76%にするとしている。カロリー自給率は平成15年度40%を平成27年度45%である。現実には平成19年度(2007年)で、カロリー自給率は40%と前年並みにとどまっているものの、生産額ベースは逆に低下傾向にあり、農業の状況が悪化していることを示している。
平成20年度(2008年)、米についてはミニマムアクセスによる輸入米が、国際相場の高騰により入手困難になっていることや、9月に明らかになったいわゆる「非食用事故米の食用不正流通事件」によって米輸入を当面中止するとしたことから自給率が向上する可能性がある。しかし、これは数字遊びであり、農業政策の成果や、米の生産が増えることによるものではないことに注意が必要である。

食料需給表
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/fbs/index.html

新たな食料・農業・農村基本計画
http://www.maff.go.jp/keikaku/20050325/top.htm